FZ8&FAZER8(39P/59P&42P/1BD) -since 2011-

FZ8

開発コンセプト「Best active middle sports」
ベースはFZ1だから本来ならFZ1の方に載せるべきなんだろうけど、FZ6の後釜的な立ち位置なのでコッチに載せようかと。

エンジン・フレーム共にFZ1ベースなんだけどコッチはFZ1にはない他社とは違いリニア制御ABSという優秀な無段階ABSモデルもラインナップ。

FZ1より設計が新しいから当たり前というか比べるのは酷な話だけど、FZ1でネガだった部分も見直されたりして共通部品が多い中にも、地味に部品がFZ8専用になって改善されてたりする。(あくまでもFZ1の弟分で値段も抑えてるから少しコストカットは見受けられるけどね)

ハーフカウルの付いたモデルは名前が今までとちょっと変わってFAZER8になった。

FAZER8

実はこのハーフカウルの付いたFAZER8って北米では売ってないんですね。無印のネイキッドは売ってます。その代わりFZ1が無くてFZ1FAZERが売ってる。何とも不思議なラインナップ・・・

在り来りだけど総括としてはXJ6とFZ1の間でちょっとFZ1寄りなただのスケールダウンじゃないFAZERという感じかな?でも日本にはあんまり入ってきてないんですよね。

ご存知の方も多いと思いますが、今のFZ1とR1のエンジンは別物です。いやもうエンジンだけに留まらずFZSの頃から比べると共通点は少ないです。
アレだけ売りにしていた5バルブも今じゃFZ1とTDM900だけで、FZ1ベースのFZ8ですら4バルブ。これがどういう事を言うのかというと・・・

FZ1

「もしかしてFZ1ってフェード・アウトしちゃうんじゃないの?」

とちょっと思ってしまうわけです。

2016年から125cc以上のバイクのABS義務化が始まります。XJ6やFZ8はそれに先立ってABSを搭載してきたわけですけどFZ1は一向に装着しないんですよね。

しかも欧州では車体価格や保険料の関係からFZ1よりFZ8の方が売れてる。もしかしたらFZ8がFZシリーズのトップモデルになる日は遠くないかも知れないですね。

WPG50周年記念モデル

というかWGP50thモデルがFZ1じゃなくFZ8だった時点でそういうことですよね。

※2016年追伸

FZ1/FZ1FAZERは欧州では義務化に合わせABSを装着したモデルがありましたが、相変わらず日本では未発売。

そしてFZ8が次のヤマハネイキッドの主役と予想しましたが、結果は御存知の通りMTがヤマハの新しいネイキッドシリーズに。誤記に加え全く予想が当たってなくてお恥ずかしい限りです。

ヤマハも放置しているFZシリーズ今後どうなるんでしょうね・・・

主要諸元
全長/幅/高 2140/770/1065mm
[2140/770/1225mm]
シート高 815mm
車軸距離 1460mm
車体重量 211kg(装)
[215kg(装) ]
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 779cc
最高出力 106ps/10000rpm
最高トルク 8.4kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
推奨オイル ヤマルーブ
SAE 10W-30から20W-50まで
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|リア46
チェーン サイズ525|リンク122
車体価格 860,000円(税別)
[910,000円(税別)]
※プレスト価格
※[]内はFAZER8
※ABSモデル(59P/1BD)は+5kg&50,000円
系譜図
FZS6001998年
FZS600 FAZER
(5DM/5RT)
FZ62004年
FZ6-N/R
(1B3/5VX)
FZ6S22006年
FZ6-N S2
(13B/5S5)
FZ6FAZER S2
(5S2/4S8)
XJ6/FZ6R2009年
XJ6N/D/F
(20S/36B/36C/36D/1CW/1DG)
FZ8/FAZER82011年
FZ8
(39P/59P)
FAZER8
(42P/1BD)

【関連車種】
CB650F/CBR650Fの系譜GSX-S750の系譜Ninja650/Z650の系譜空冷MONSTERの系譜

DS4/DSC4(35C)-since 2010-

現行ドラスタ

2008年の排ガス規制で一年ほどのブランクが生まれたもののFI化によって復活した現行の35C

クロームメッキパーツを各部に採用、メーター一新、タンデムフットレスト位置の変更、マフラー形状の変更などで大きな変更点は無い。

さらに2014年には小変更とともに5万円の値下げを敢行しました。
値段が高いって声が多かったですもんね・・・まあ国内専用だし作りは大型だから仕方ない面もあるけど。

2014年式DS

実はドラッグスターの今後について開発者の方が語っていたんだけど、ドラッグスターもSRやセローの様に「変えてはいけないデザイン」だと言っていました。

言われてみればドラッグスターは「弄りにくい」とクルーザーとしては結構致命的な事を言われてたりするけど、ソレは裏を返せば完成しているという事。
ただドラッグスターはセローやSRと比べるとまだ歴史が浅い(二車種が長すぎるだけで全体で見ると長い方なんだけどね)

それに市場が右肩上がりだったSRやセローとは違って右肩下がりな時代。
そんな厳しい中で日本専用であるガラパゴスクルーザーのDS4/DSC4がどれだけ愛され続けるのか見ものですね。

主要諸元
全長/幅/高 2340/840/1065mm
[2450/930/1110mm]
シート高 660mm
[710mm]
車軸距離 1610mm
[1625mm]
車体重量 234kg(装)
[247kg(装) ]
燃料消費率 39.0km/L
[37.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 15L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 30ps/7500rpm
最高トルク 3.2kg-m/6250rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前100/90-19(57S)
後170/80-15(77S)
[前130/90-16(67S)
後170/80-15(77S)]
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
推奨オイル ヤマルーブプレミアム
または
スポーツ
または
スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.6L
フィルター交換時2.8L
スプロケ
チェーン
車体価格 774,000円(税別)
[812,000円(税別)]
※[]内はクラシック
系譜図
XV400スペシャル1983年
XV400Special
(26M)
XV400ビラーゴ1987年
XV400Virago
(2NT)
4TR1996年
XVS400
DragStar/Classic
(4TR)
5KP2000年
XVS400
DragStar/Classic
(5KP)
35C2010年
XVS400
DragStar/Classic
(35C)

【関連車種】
Shadow400の系譜インクラ/ブルバ400の系譜REBEL250の系譜DragStar250の系譜

V-STROM1000(VU51A後期)-since 2017-

V-STROM1000ABS後期

「The Powerful V-Twin」

弟分の650と足並みを揃えてモデルチェンジされたV-STROM1000のVU51A後期L7~型。型式が変わっていない事からも分かるように基本的には先代の改良型になります。

前期後期V-STROM1000

見た目の違いとしては650と共通の新デザインにハンドルガードとアンダーガードを標準装備。

他にはスリッパークラッチやローRPMアシスト機能などで負担も軽減し、エキゾーストパイプ内にエキゾーストパイプの長さを擬似的に変更する可変バルブを装着することで低速域での排気脈動を効率化しトルクを改善。

しかし一番大きいのはスーパースポーツで採用が進んでいる5軸IMU(姿勢制御)を搭載したこと。

V-STROM1000とIMU

「アドベンチャーにそれ要るのか」

と思いたくなりますが、もちろんスーパースポーツの様に速く走るために装備したわけではありません。

これを装備した理由は

「より正確なトラクションコントロールとABS制御をするため」

です。

IMUによって車体が今どういう状況なのかをECUが正確に把握することで、電子制御の制度をより高める事が出来るから。

加えて

スーパースポーツのGSX-R
ストリートスポーツのGSX-S
アドベンチャーのV-STROM

というスズキが打ち立てた三本柱の一角を担うモデルになったの大いに関係しているかと。

V-STROM1000XT

あとエンジンが・・・というかこれが一番の理由じゃないかと思います。

あまり言われないですがV-STROM1000のエンジンってスーパーバイクがベースで100馬力を叩き出すVツインエンジンですからね。オンロードをガンガン行ける一方で、オフロードは電子制御ないと元気が有り余って大変な事になる。

主要諸元
全長/幅/高 2280/930/1470mm
シート高 850mm
車軸距離 1470mm
車体重量 232kg(装)
[233kg(装)]
燃料消費率 20.5km/L
※WMTCモード値
燃料容量 20.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 1036cc
最高出力 99ps/8000rpm
最高トルク 10.2kg-m/4000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/80R19(59V)
後150/70R17(69V)
バッテリー FTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8BI-9
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時2.7L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前17|後41
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 1,300,000円(税別)
[1,34,000円(税別)]
※[]内はXTモデル
系譜図
TL1000S 1997年
TL1000S
(VT51A)
TL1000R 1998年
TL1000R
(VT52A)
Vストロム1000 2002年
V-STROM1000
(VT53A)
SV1000 2003年
SV1000/S
(VT54A)
Vストロム1000 2014年
V-STROM1000ABS
(VU51A)
2017V-STROM1000 2017年
V-STROM1000ABS
(VU51A後期)
2020V-STROM1050 2020年
V-STROM1050/XT
(EF11M)

V-STROM1000(VU51A)-since 2014-

V-STROM1000/VU51A

「DISCOVERY THE WHOLE STORY」

二代目V-STROM1000のVU51A型。

弟分650との兼ね合いか、どちらかというと高級版V-STROMという立ち位置になりました。ちなみに開発者の方はV-STROM650と同じ方。

TL1000以来となる倒立フォークにABS付きラジアルマウントキャリパーなどアドベンチャーというよりSSの様な足回り強化も凄いんですが、一番はトラクションコントロールシステムを”スズキ車で初めて”採用したこと。

トラクションコントロールシステム

一般的に最先端技術と言えばSSやメガスポといったモデルから始まるのがセオリーなのにそれらよりも先に採用。

如何にスズキにとってV-STROMが重要なバイクかが分かるわけですが、更に凄いのが車重。

もともとV-STROM1000は(650もだけど)軽さが評価されていました。だから今回のモデルも軽量化に力を入れており、先代から更に軽くなって装備重量228kgを達成。もちろんクラス最軽量。

ブイストロム1000

V-STROM1000の場合さらに国内唯一のVツインだから幅を絞れて取り回しも優れている。

そのエンジンも先代ひいてはTL1000の物でボアアップにより遂に大台の100mmとなったんだけど、ピストンやフライホイールなどを変えた事もあって前にも増して従順な物になっています。

ブイスト1000広告

「これがTL1000のエンジンだったなんて信じられない・・・」

とか向こうで言われてますし、乗ったら間違いなくそう思うかと。

残っている要素と言えばセミカムギアトレインが織り成すメカニカルノイズくらいでしょうか。

まあでもやっぱ一番目を引くのはデザインでしょう。

V-STROM1000CONCEPT

何とも思い切った顔な事で。

というのも実は先代で

「V-STROM1000は完成度が高い。唯一の欠点は大人しすぎる見た目だ。」

とか言われていた。

その事を鑑みた結果がこのクチバシなんでしょう。

DR800S

元ネタは元祖クチバシ、または怪鳥の異名でお馴染みのDR750/800S(DR BIG)です。

クチバシの話はV-STROM650の方で話したので割愛しますけど,

ラフスケッチの資料にさり気なく映ってました。

デザインスケッチ

左上に薄っすらと映ってる尖ったクチバシと羽のような溝を備えてるアレは紛れも無くDR750S。

つまりやっぱりV-STROM1000も怪鳥。

ブイスト1000顔

子供が見たら泣きそうですね。

それにしても話が逸れますがスズキのリッターツインの系譜車はこのV-STROM1000もそうですが歴代全て強烈ですね。

スズキVツイン1000シリーズ

しかしレースの為に作ったカリカリVツインのベストな着地点がアドベンチャーだったなんて誰が予想できたでしょう。

スズキの人ですら思っても見なかったのではないかと。

主要諸元
全長/幅/高 2285/865/1410mm
シート高 850mm
車軸距離 1555mm
車体重量 228kg(装)
燃料消費率 20.9km/L
※WMTCモード値
燃料容量 20.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 1036cc
最高出力 100ps/8000rpm
最高トルク 10.5kg-m/4000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/80R19(59V)
後150/70R17(69V)
バッテリー FTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8BI-9
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時2.7L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前17|後41
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 1,300,000円(税別)
系譜図
TL1000S 1997年
TL1000S
(VT51A)
TL1000R 1998年
TL1000R
(VT52A)
Vストロム1000 2002年
V-STROM1000
(VT53A)
SV1000 2003年
SV1000/S
(VT54A)
Vストロム1000 2014年
V-STROM1000ABS
(VU51A)
2017V-STROM1000 2017年
V-STROM1000ABS
(VU51A後期)
2020V-STROM1050 2020年
V-STROM1050/XT
(EF11M)

GSX-S750(C533F) -since 2017-

GSX-S750

GSX-S1000に次ぐGSX-Sシリーズの第二弾として登場したGSX-S750。

環境規制であるEURO4以降に伴いモデルチェンジされました。もともと海外(最初は北米)でGSRはGSX-Sという名前だったんですが恐らくこのモデルから日本でもスズキが2015年に掲げたGSXブランド展開という事でGSX-S(GSXのネイキッドの意味)になると思われます。

馬力が更に上がって114馬力になり、ラジアルマウントキャリパー化とホイールそして批判の多かったスイングアーム形状が新しくなりました。

ラジアルマウントキャリパー

文句を言われてた部分が完全に無くなりましたね。更に三段階のトラクションコントロールシステムに加えデザイン変更でGSX-Sシリーズの象徴(?)である牙も装備。

GSX-S750ヘッドライト

さて、先代で質実剛健のコストパフォーマンスバイクと言っておきながらフラッグシップモデルと変わらない豪華装備の750ストファイになったわけですが、弁明というか言い訳を長々とさせてもらうと、近年世界的に直四離れが加速しているからです。
GSR750で言いましたが、このクラスを買う層というのは実用性を兼ねたコストパフォーマンス車を求めている。そうなった場合に直四というのは当たり前ですが単気筒や二気筒よりもどうしても車体価格が高くなり車重も重くなってしまう事から選択肢から外されてしまう。

更にもう一つの問題が直四はどう足掻いても直四ということ。

GSX-S750エンジン

例えば二気筒ならNinja250やYZF-R25といったスポーツ志向の180度クランク、Wシリーズといったノスタルジックの360度、最近メジャーになってきたNC750やMT-07といったVツインの特性に近い270度などクランク角(点火時期)で違いを作れる。V型だとBMWの水平対向180度からハーレーの45度まで挟み角や相違クランクを含めると多種多様。
それに対して直列四気筒は(R1やMT-10のクロスプレーンを除き)全て180度クランク。これは最も効率的な形なので悪いというわけではないんですが、ザックリ言って全部同じエンジンなんです。

「直列四気筒=高い・重い・無個性」

恐らく高いという事が一番ウェイトを締めてると思うんですが、こういう事から2000年代に加熱したミドル直四層における”直四から直四への買い替えサイクル”も苦戦を強いられてる。

だからコストパフォーマンス部門は復活したSV650に託し、GSR750はGSX-S750としてGSR600路線のハイパフォーマンスモデルへ再び舵を切ったという事です。

GSX-S750イラスト

しかしスズキもその”無個性直四”のまま何時までもただ手をこまねいているわけではなく打って出ました。それは先に出たGSX-S1000を見ればわかります。

GSX-S1000/Fは市場で非常に好評を得ているスズキとしては本当に久しぶりのヒットとなるネイキッドですが、そのGSX-S1000で力を入れた部分は

“音”

です。開発者の方も力を入れたと言うだけあって純正マフラーとは思えないほど本当にビックリするくらい良い音を出します。五月蝿いだけの社外とは違い本当に綺麗で上質な音。

そしてこのGSX-S750もGSX-Sシリーズとして音に非常に拘ってる。排気音は勿論のこと、そこらから更に吸気音も演出。

インテークサウンド

自動車のスポーツカー等でメジャーになりつつある吸気音を積極的に聞かせる機能。アクセルを開ければ開けるほど大きくなりライダーをハイにさせる。

つまりGSX-S750は180クランクの直列四気筒しか出すことの出来ないサウンドをイヤらしいほど磨いてるバイク。

GSX-S750壁紙

直四好きが乗るとちょっと危ないかもしれない。

主要諸元
全長/幅/高 2125/785/1055mm
シート高 820mm
車軸距離 1455mm
車体重量 212kg(装)
燃料消費率 20.1km/L
※WMTCモード値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 749cc
最高出力 112ps/10500rpm
最高トルク 8.2kg-m/9000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー FT12A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
または
IU27D
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.9L
交換時3.2L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前15|後41
チェーン サイズ630|リンク96
車体価格 898,000円(税別)
系譜図
GR72A1976年
GS750/2/E/G/GL
(GR72A)
GSX750E1980年
GSX750E
(GR72A)
バンディット7501996年
GSF750
(GR7EA)
イナズマ7501998年
GSX750INAZUMA
(JS1AE)
GSR6002006年
GSR600
(GK7EA)
GSR7502011年
GSR750
(GR7NA)
00GSX-R7502017年
GSX-S750
(C533F)

【関連車種】
CB650F/CBR650Fの系譜FZ6/XJ6/FZ8の系譜Ninja650/Z650の系譜空冷MONSTERの系譜

GSR750(GR7NA) -since 2010-

GSR750

リベンジマッチとして今度はGSX-R750のエンジンを積みアグレッシブなデザインを変貌を遂げて登場したGSR750。

相変わらずボア・ストローク比はR750のままだけどそのままということはなく、圧縮比を上げ燃焼効率を改善し低速寄りにセッティングされてる。元々GSX-R750がR600に比べそこまでビッグボアショートストロークというわけではなく600ほどピーキーではなかったからGSR750は非常にフレンドリーな特性。もちろん回せば元がSSであることを思い出させる加速を持ってます。

GR7NA

リベンジマッチとネタのように言ってるけどネタのようでネタじゃない。何故ならGSR750はGSR600の反省が非常に活かされてるから。

分かりやすい所で言えばフレーム&スイングアーム。これがアルミからスチールになり、センタアップマフラーも廃止されオーソドックスな右一本出しに。これらはコストを抑える為で車体価格が高いという事で人気が出なかったGSR600の反省から来てる。

モトマップ仕様

そのぶん新たに倒立フォークを装備し排気量を750としながらも車体価格はGSR600とほぼ変わらない107万円という値段。ハイパフォーマンスモデル路線からハイコストパフォーマンスモデル路線になったわけです。それで車重が600より軽いってのも凄いけどね。

だからねコレが出た時に見受けられたんだけど”スイングアームがダサい”とか”マフラーが地味”とかいう文句を言うのはお門違いです。だってスイングアームもマフラーも凝ってたGSR600は車体価格が高いと文句言われたんですから。

国内仕様

しかも主要市場である欧州は勿論のこと、750規制が無くなった今の日本もそういう傾向にありますが、このクラスを買う層というのはリッタークラスと違って嗜好性だけでじゃなく実用性やコストパフォーマンスに非常に厳しい目を持ってる。

GSR750はそういう”大型実用派に向けた少し贅沢なナナハン”というわけです。

主要諸元
全長/幅/高 2115/785/1060mm
シート高 815mm
車軸距離 1450mm
車体重量 213kg(装)
燃料消費率 20.0km/L
※WMTCモード値
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 749cc
最高出力 106ps/10000rpm
最高トルク 8.2kg-m/9000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー FT12A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.85L
交換時3.2L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前17|後42
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 898,000円(税別)
系譜図
GR72A1976年
GS750/2/E/G/GL
(GR72A)
GSX750E1980年
GSX750E
(GR72A)
バンディット7501996年
GSF750
(GR7EA)
イナズマ7501998年
GSX750INAZUMA
(JS1AE)
GSR6002006年
GSR600
(GK7EA)
GSR7502011年
GSR750
(GR7NA)
00GSX-R7502017年
GSX-S750
(C533F)

GSX-R600(L1~)-since 2011-

2011年式GSX-R600

2011年に登場したL1は汗水涙を流して作り上げたバイクだと関係者が言っていた。
話を聞くとハーネス線の長さを1ミリ単位で削るまでもの軽量化を実施したとの事。

よっぽど自信があるのか事細かに詳細が書いてある。

GSX-R600透視図

新設計のフレームで1,350g
スイングアームで900g
フロントブレーキbrembo化で405g、
リアブレーキの小型化で262g、
フットペダルで53g
アクスルシャフトの小径化で46g、
ピストン四本で78g、
エキゾーストパイプとチャンバーで900g、
マフラーで800g

計4794gの軽量化・・・などなど。

2012GSX-R600

一つだけ残念な事があるとするなら、GSXシリーズはSSの定番カスタムであるシングルシートカウルがタンデムシートの形状がアレだったせいか最初から付いているという大盤振る舞いだったのだが、タンデムシートのデザインがマトモになったこのモデルから他社同様にOP扱いになってしまった。

良かったのか悪かったのか・・・

主要諸元
全長/幅/高 2030/710/1385mm
シート高 810mm
車軸距離 1385mm
車体重量 163kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 599cc
最高出力 126ps/13500rpm
最高トルク 6.8kg-m/11500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー FTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
または
IU27D
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.9L
交換時2.2L
フィルター交換時2.5L
スプロケ 前16|後43
チェーン サイズ525|リンク114
車体価格 1,200,000円(税別)
※モトマップ価格
系譜図
98GSX-R600 1997年
GSX-R600
(W/X/Y)
01GSX-R750 2001年
GSX-R600
(K1/K2/K3)
04GSX-R600 2004年
GSX-R600
(K4/K5)
06GSX-R600 2006年
GSX-R600
(K6/K7)
08GSX-R600 2008年
GSX-R600
(K8/K9/L0)
11GSX-R600 2011年
GSX-R600
(L1~)

【関連車種】
CBR600RRの系譜YZF-R6の系譜GSX-R750の系譜ZX-6Rの系譜DAYTONA675の系譜

Address125(DT11A)-since 2017-

2017年式アドレス125

「Stylish Scooter」

V125の後釜として登場したアドレス125。若干大柄になりVの文字が無くなりました。

Vがどういう意味だったのかスズキから正確なアナウンスはありませんが、系譜から見るに上位グレードを表す意味だったのかと。

そんなアドレス125の装備面を見ると目立った変更点といえば次世代低燃費エンジンSEPと前後アルミホイールを装備したこと。

2017年式ADDRESS125

その代わりV125Sに付いていたデジタル時計も省略と少し寂しい変更もあるんだけど、税込みで221,400円という安さを考えるに文句は言えませんね。

V125ベーシックより20,000円以上安く、ADDRESS110と16,200円しか変わらないんですよ・・・こうなるともう110買う人は居ないのではなかろうか。

ただまあ正直に言うと

2017年式アドレス黒

「アジア臭が強い」

という印象・・・を持たれた方が多いかと思います。

しかし注意して見てみると、(失礼ながら)こう見えてかなり国内偏重と取れる箇所が節々にあります。

一つはホイールサイズ。

アドレス125サイド

ホイールが鉄からアルミにグレードアップされたわけですが、サイズが

フロント:90/90-12|リア:100/90-10

と昨今のアジアスクーターとしては非常に小さい。リアに至ってはV125から変わらず。

フロントホイール

ホイールサイズが小さいと荒れた路面が苦手になります。だから路面の舗装がまだ行き届いていないアジアでは最低でも14インチが基本。欧州もこの傾向。

なのにアドレス125は12/10インチとかなり小さいサイズ。これは荒れた路面への対応を捨て、小さい事のメリットである小回りや取り回しの良さを取ってるから。

つまりこのアドレス125は完全に中国や台湾、それに日本といった極東がメインの原付二種ということ。

アドレス

110がインドネシア生産なのに対し、125は中国なのもその為かと。

もう一つ。

これが意外で驚いたんですが、スペックシートを見るとアドレス125は中国や台湾向けモデル、インドで売っている同型エンジンモデルよりも圧縮比が上げられているんです。

2017年式ADDRESS125

向こうはSEPエンジンでも9.6/1程。ちなみに先代V125も同じ程度。

圧縮比を上げると簡単に言うと仕事量が増える。だから上で言った同型よりも0.7馬力ほど高い。

圧縮比

しかし大事なのは圧縮比を上げたにも関わらず、馬力が思ったほど上がっていない(先代比-0.5馬力)という事。

これは厳しくなった排ガス規制に対応する面もありますが、実用域トルクを取った面もあるかと思います。スズキは最近クルマの方で圧縮比を上げて実用トルクを稼ぐモデルチェンジが多いんですよ。

日本はオクタン価管理が行き届いているからなのか理由は定かではありませんが、日本モデルだけわざわざ圧縮比を上げる調整をスズキはしているわけです。

ちなみに圧縮比は上げすぎると熱くなって自然発火(ノッキング)を起こしてしまうのですが、ここまで上げる事ができたのは勿論SEPエンジンだったから。

2017年式ADDRESS125

公式では類似エンジン(110のエンジン)と書かれていますが、恐らくほぼ形は同じ。そして注目してほしいのはガソリンを吹くインジェクターの位置(赤丸)です。

このSEPエンジンはインジェクターがシリンダーに直付けされギリギリまで吸気バルブに近い位置に置かれてる。

FIの位置

いわゆるポート噴射というやつで、吹いた燃料を壁に付着させる事なく燃焼室まで届ける事が出来る。

ちゃんと届くということは燃料の無駄を無くす事はもちろん、ガソリンによる冷却効果も上がるし、ギリギリまで混合しないことで空気の流入量も増えるので圧縮比や燃焼効率を上げられるという話。

また車の話になりますが最近スズキのCMで

「デュアルジェットエンジン」

デュアルジェットエンジン

って言ってるの聞いたことありませんか。アレと同じ仕組みです。

ただ車の場合は4バルブ(吸気2バルブ)でそれぞれのポートにFIが付いてる形。

2017年式DT11A

だからアドレスのエンジンは差し詰め”シングルジェットエンジン”といった所でしょうか。

いやSEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)なんですけどね。

【関連車種】
PCXの系譜LEADの系譜CYGNUSの系譜TRICITYの系譜

主要諸元
全長/幅/高 1900/685/1135mm
シート高 745mm
[760mm]
車軸距離 1285mm
車体重量 109kg(装)
燃料消費率 51.0km/L
※WMTCモード値
燃料容量 6.0L
エンジン 空冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 9.4ps/7000rpm
最高トルク 1.0kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前90/90-12(44J)
後100/90-10(56J)
バッテリー FTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR7EA-9
または
U22EPR9
推奨オイル スズキ純正オイル
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.65L
ベルト 27601-10K00
車体価格 205,000円(税別)
[210,000円(税別)]
※[]内はフラットシート
系譜図
アドレス501987年
Address50/チューン(CA1CA/B)
アドレスV501990年
Address V50/Vチューン(CA1FA)
アドレスV1001991年
Address V100/S(CE11A/CE13A)
アドレス110

1998年
Address110(CF11A)

アドレスV125/G規制前モデル2005年
Address V125/G(CF46A K5~K7)
アドレスV125規制後モデル2009年
Address V125/G(CF4EA K9~)
アドレスV125S2010年
Address V125/S/SS(CF4EA/CF4MA L0~)
2015アドレス1102015年
Address110(CE47A)
2017アドレス1252017年
Address125(DT11A)

Addres110(CE47A)-since 2015-

2015年式アドレス110

実に12年ぶりに復活を遂げたアドレス110

2st時代はアドレスの上位モデル的な立ち位置だったけど今回は逆で廉価版アドレスといった立ち位置。

だからアドレスV125とは併売。スズキは併売を多用しますね。

まあV125は台湾製で中国や台湾や日本向けで、110はインドネシア製でインドをメインとしたASEANがメイン市場なんですけども。

でも廉価版と言ってもスズキ初となる新設計エコエンジンのSEP(スズキ・エコ・パフォーマンス)でカタログ燃費は50km超という低燃費っぷり。

アドレス110カタログ

これは同クラスで猛威を奮っているPCXとほぼ互角の燃費。

ライバル車達と違って110はアイドリングストップ機能を持っていないのにこの燃費は驚異的。

2015年式アドレス110メットイン

更にアドレスの弱点の一つだったメットイン容量の少なさも110では改善され大容量に。

V125の弱点を潰したようなアドレスですね。

主要諸元
全長/幅/高 1845/665/1095mm
シート高 755mm
車軸距離 1235mm
車体重量 99kg(装)
燃料消費率 53.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 5.2L
エンジン 空冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量 112cc
最高出力 9.1ps/8000rpm
最高トルク 0.88kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前80/90-14(40P)
後90/90-14(46P)
バッテリー YTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR7EA-9
または
U22EPR9
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.65L
フィルター交換時0.7L
ベルト 27601-16F12
車体価格 198,000円(税別)
系譜図
アドレス501987年
Address50/チューン(CA1CA/B)
アドレスV501990年
Address V50/Vチューン(CA1FA)
アドレスV1001991年
Address V100/S(CE11A/CE13A)
アドレス110

1998年
Address110(CF11A)

アドレスV125/G規制前モデル2005年
Address V125/G(CF46A K5~K7)
アドレスV125規制後モデル2009年
Address V125/G(CF4EA K9~)
アドレスV125S2010年
Address V125/S/SS(CF4EA/CF4MA L0~)
2015アドレス1102015年
Address110(CE47A)
2017アドレス1252017年
Address125(DT11A)

Address V125/BASIC/S/SS(CF4EA L0~)-since 2010-

アドレスV125S

エンジンや足回りの装備はそのままでヘッドライトやウィンカーレンズを始めとするルックスが一新され新しくなったV125S

V100と110の時のように無印も旧型もスタンダードとして併売されてます。

V125スタンダード

実はこのテコ入れには理由がある。
不落だった原二王者のV125なんだけど維持費や燃費などで世間から再注目され各社の競争が激化した。
アドレスより安いモデル、アドレスより速いモデル、アドレスより低燃費なモデルなど多種多様・・・もはやアドレスの武器となるのはコンパクトな車体と車重だけに。(あとOPセットなんかのコストパフォーマンスもか)

結果として新車種(PCXやシグナスX)に次々と販売台数を抜かれてしまった。まあニューモデル相手に10年以上前の設計で善戦してると見れば凄い事だけどね。

スズキにとってアドレスV125はHAYABUSA1300、Bandit1250に並ぶ(失礼ながら)数少ない看板車種であり売れ筋の人気モデル。大げさかもしれませんが個人的にはその中でもV125はスズキだから生み出せた一番スズキらしいバイクだとも思います(良い意味で)

だから当然スズキはこの面白くない状況をいつまでも黙って見てはいないでしょう。

Address125

※写真のモデルはポルトガルやギリシャなどで売られていたAddress125でV125とは関係ありません。紛らわしいことしてすいません125系の写真が無かったもので・・・

主要諸元
全長/幅/高 1780/635/1030mm
シート高 745mm
車軸距離 1235mm
車体重量 101kg(装)
燃料消費率 42.6km/L
※WMTCモード値
燃料容量 6.3L
エンジン 空冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 9.9ps/7500rpm
最高トルク 1.0kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前90/90-10(50J)
後100/90-10(56J)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR6HSA
推奨オイル スズキ純正オイル
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.95L
フィルター交換時1.0L
ベルト 27601-33G00
車体価格 249,000円(税別)
系譜図
アドレス501987年
Address50/チューン(CA1CA/B)
アドレスV501990年
Address V50/Vチューン(CA1FA)
アドレスV1001991年
Address V100/S(CE11A/CE13A)
アドレス110

1998年
Address110(CF11A)

アドレスV125/G規制前モデル2005年
Address V125/G(CF46A K5~K7)
アドレスV125規制後モデル2009年
Address V125/G(CF4EA K9~)
アドレスV125S2010年
Address V125/S/SS(CF4EA/CF4MA L0~)
2015アドレス1102015年
Address110(CE47A)
2017アドレス1252017年
Address125(DT11A)