「ニュー スタイリッシュ コミューター」
原付二種になった新世代のDIO110/JF31型。
・空冷107ccエンジン
・前後14インチホイール
・コンビブレーキ
・メンテナンスフリーのFI
・18Lのメットインとフロントインナーラック
などを標準的な装備。
排気量が上がったことからも分かる通りディオは生産拠点を中国に移しグローバルモデルになったわけですが、ネタバレするとこのモデルはタイで造っていたSCOOPY110iというモデルがベース。
上の写真は現行モデルなんですが、くまモンってアジアでも人気なんですね。でも熊本工場で製造されてるからくまモンなんじゃなかっ・・・
ちなみにDIOは中国製ですが先代の新大洲本田ではなく五羊本田という別の合併会社。新大洲がほぼ輸出なのに対して五羊本田は中国国内向け。
そもそもなんでグローバルモデルになったのかというと廉価なコミューターが世界から求められたからです。
だからハッキリ言いますがDIO110/JF31は快適装備が付いていませんし、お高い125ccと遜色ない走りをするとは言い切れない部分もある。
今どきメットインの鍵がメインキーシリンダーに付いておらずシート下にある鍵穴で開ける必要があったりするし、パワーもそれなりでトルクの谷があるしシガーソケットなんかも付いてない。
でもその分だけ安くて20万円を切る破格の値段でした。
そんなDIO110なんですがこれが出た時、そして今もそうですが
「典型的なアジア向けスクーターだな」
って思った人も多いかと。
確かに本来ならばそうなんですが、DIO110の場合そうとも言い切れない部分があります。というのもDIO110が開発される事になった理由はアジアだけじゃないからです。
確かにカブ一辺倒だった東南アジアや中国で生まれ始めていたAT需要の受け皿という狙いもありました。しかし一方で日欧でも不況で廉価な物を求めるようになった事に応える狙いもあった。
だから
「日本で20万円切るとともに欧州初の2000ユーロ切りコミューター ※Honda DESIGN」
という目標の元に開発された背景があるんです。
そしてグローバル展開というスケールメリットのおかげで見事に20万円切り。かつてホンダの原付二種でこれほど安いバイクがあっただろうかと思えるコストパフォーマンスになった。
そこにもう一つ付け加えたいのが
「DIO110は欧州を重視していたのでは」
ということ。
これは2000ユーロを切るという目標もそうなんですが、デザインで見ても欧州で爆発的な人気を誇ったSHモードという石畳を物ともせず走れる大径ホイールのスクーターに通ずる部分があるから。
加えて言えるのがDIO110は国によって名前が違って
中国『Breeze』
欧州&ベトナム『VISION』
インドネシア&タイ『Spacy』
とバラバラなんですがアジアでこのデザインが受け入れられなかったのか実はもう売ってない国が多い。向こうはベトナムくらいでホンダの110といえばスクーピーという状態。対して欧州ではまだ現役。
つまりDIO110は確かにアジアも睨んでいたんだけど、どちらかというと欧州寄りなコミューターなんですね。
主要諸元
全長/幅/高 | 1845/670/1090mm |
シート高 | 755mm |
車軸距離 | 1255mm |
車体重量 | 103kg(装) |
燃料消費率 | 52.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 5.5L |
エンジン | 空冷4サイクルOHC単気筒 |
総排気量 | 107cc |
最高出力 | 8.4ps/8250rpm |
最高トルク | 0.89kg-m/6500rpm |
変速機 | 無段階変速機(Vマチック) |
タイヤサイズ | 前80/90-14(40P) 後90/90-14(46P) |
バッテリー | YTX7L-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CPR8EA-9 または U24EPR9 |
推奨オイル | Honda純正ウルトラE1 |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量0.8L 交換時0.7L |
Vベルト | 23100-KZL-931 |
車体価格 | 190,000円(税別) |