XTZ850R/TRX-since 1995-

XTZ850R

ここでちょっとご紹介しておきたいのがこのXTZ850RとXTZ850TRXというラリー専用のファクトリーマシン・・・と見せかけて実は市販車なマシン。

ヤマハはXTZ750SUPER TÉNÉRÉをベースにしたファクトリーマシンで戦っていたんですが、あまりの強さからレース運営側が

「もうファクトリーマシンは出場禁止。15台以上売った市販車だけにします。」

となった。

そこでヤマハが造ったのがほぼワークスマシン仕様のまま市販化したスーパーを通り越してウルトラテネレと言える様な300万円のスペサルマシン。

300万円というと高く思えるけどパリダカを第一線で戦えるワークスマシンと考えれば破格。

ヤマハがどれだけラリーを重要視してたかが分かりますね。まあ運営もそうやって第三の参加者(プライベーター)を募るが狙いだったわけですが。

ヤマハXTZ850R

更に1996年モデルからはXTZ850TRXというモデルに。

これは270度相違クランクのエンジンを積んだモデルで、ヤマハはパリダカ四連覇という偉業を成し撤退することになりました。

XTZ850Rパリダカ

ちなみにパリダカに出場しようと思ったら1000万円以上必要だと言われています。

エントリーフィー(入場料)だけで200万円ほど取られます。これは保険料みたいなもので、そのかわりどんな怪我をしても治療を現地で受け続ける限り無料。※治るまで帰れないという意味でもある

ただし優勝しても賞金はありません。貰えるのはトロフィーと名誉ある肩書だけですが、それでも大人気。

オンのマン島、オフのダカールといった所ですかね。

ダカールコース

あとダカールラリーをパリダカと言ってますが、今は治安などの問題からアルゼンチン~ボリビアという南米コースになっており全然パリからダカールではなかったりします。

主要諸元

※ファクトリーマシンのため不明

系譜図
XTZ750 1989年
XTZ750SUPER TÉNÉRÉ
(3LD/3TD/3VA)
TDM850前期 1991年
TDM850
(4EP/3VD)
XTZ850R 1995年
XTZ850R/TRX
RDM850後期 1996年
TDM850
(5GG/4XT)
TDM900 2002年
TDM900/A
(5PS/2B0)
XT1200z 2010年
XT1200Z
SUPER TÉNÉRÉ
(23P)
XT1200ze 2014年
XT1200ZE
SUPER TÉNÉRÉ
(2BS/2KB)

SEROW225W/WE(4JG) -since 1993-

三代目セロー

「森の法則を知っている」

三代目のセローこと4JG型。

・フロントサスのメタル変更で作動性向上

・ステアリングのベアリング変更

・シフトタッチ向上

などの改良が加わり、新たにWモデルが併売する形で登場しました。

4JGプレスリリース

走行性能を向上させたモデルで

・60W/55Wの大容量ヘッドライト

・リアをディスクブレーキ化

・アンダーブラケットをバフ仕上げのアルミに

・フートレスト部のフレームにアルミ製プロテクター採用

・別体サブタンク付きリアサスペンション

などの変更が加わっています。

4JGカタログ写真

ちなみにWの意味は

・SEROW ”W”ORLD

・”W”ilderness(森林地帯)

・”W”oods riding

・走りの幅が”W”ideに

という四つのコンセプトワードから。

セロー225Wカタログ写真

特に走りの幅がワイドと言っている通り、これはセロー人気の高まりとともに必ずしも林道初心者だけでだけでなく、通勤に使う人や比較的上級者までもセローに乗るようになったのが大きな理由。

なんでもヤマハの社員もセローで通勤する人がとっても多いんだとか。

セロー4jG

1995年には

・クラッチワイヤー変更

・シート着座面幅30mm増

・フートレスト踏面前後幅拡大

・ブレーキフィーリング向上の改良。

更にアルミ製ハンドルや前後ゴールドリムなどの特別仕様なども相次いて販売されました。

合わせて紹介になりますが1997年には四代目セローことSEROW225WE(4JG6~)へとマイナーチェンジし一本化。

セロー225WE

・キャブレター口径変更(34mm→31mm)

・クランクマスアップ

・リアチューブレス

・異径2ポットフロントキャリパー

・新エアスクープ

・新シート

などなどの改良が加わったわけですが、一番の変更は燃料タンクが8.8Lから10Lへアップした事。

セロー225WE

これもユーザーからの強い要望によるものなんですが、車体設計だった石塚さんは相当苦労されたそうです。

というのもセローは

「とにかく低く・細く・軽く」

が命なわけで、ガソリン容量を上げるというのは本当に厳しいから。

単純に膨らませるとタンクは重心よりも上の方にあるので重量以上に体感で重くなってしまうんです。ガソリン残量によって(体感的な)軽さが全く違うのはバイク乗りなら誰が知ってる事と思います。

セロー225WE

そこで車体設計だった石塚さんはタンクの下の方(重心に近い方)を膨らませるアイディアを思いつき、スペースが無くなってしまったコックは別体式にすることで何とかして1.2L増やすことに成功。

もちろん市場からの要望なので大好評でした。

セローについて開発者の方々が

「ユーザーと共に育っていったバイク」

と言われているのはこういう所なんでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2070/800/1160mm
シート高 810mm
車軸距離 1350mm
車体重量 106kg(乾)
燃料消費率 60km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 8.8L
{10.0L}
エンジン 空冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量 223cc
最高出力 20ps/8000rpm
最高トルク 1.9kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前2.75-21-4PR
後120/80-18(62P)
{前2.75-21(45P)}
バッテリー GTX7L-BS
{GT6B-3}
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DR8EA
推奨オイル ヤマハ純正エフェロ
SJ/SG/SF
(10W-30から10W-40)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.3L
交換時1.0L
フィルター交換時1.1L
スプロケ 前15|リア45
チェーン サイズ428|リンク120
車体価格 349,000円(税別)
[369,000円(税別)]
{379,000円(税別)}
※[]内はSEROW225W
※{}内はSEROW225WE
系譜図
XT2001982年
XT200
(23J/47J)
セロー225-1kh/1rf/2ln1985年
XT225SEROW
(1KH/1RF/2LN)
セロー2253RW1~41989年
XT225SEROW
(3RW)
セロー225-3RW5/4JG1~41993年
SEROW225W
(4JG)
セロー225-5MP2000年
SEROW225WE
(5MP)
セロー250-DG112005年
SEROW250
(DG11J)
セロー250-DG172008年
SEROW250
(DG17J)
セロー250-DG312018年
SEROW250
(DG31J)

FZR250(3LN最終)-since 1993-

FZR250Rファイナル

FZR250Rの最終モデルとなる93年~の3LN(3LN6)型。

40馬力規制に対応したZEALのエンジンをベースにしつつもヘッド周りなどを規制前の前期モデルに戻したような構成になってる。だからZEALに対してピークが2000rpmほど高い。

しかしまあ・・・こうやって見ると本当にGENESISの塊ですね。

1989FZR250Rカタログ

ただもうこの頃になると本当にレーサーレプリカブームは去っててみんなネイキッドやクルーザーに夢中。そしてレーサーレプリカ層も40馬力というネックがあったから買い替え需要も起きない。

60万円という車体価格の高さもあったと思います。今60万円で出たらバカ売れでしょうけどね。

こうやってレーサーレプリカがバタバタと倒れていったわけですが、FZR250Rはどちらかというと早い段階(94年)で生産終了となりました。これは売れなくなった事とヤマハがラインナップの再編というかモデル整理を始めた事がキッカケ。

3LN5カラー

旧体制を脱し生まれ変わった事を象徴づけたFZ250PHAZER。

更なるニーズの先読みで爆発的なヒットを飛ばしたFZR250。

採算性の問題から短命に終わったFZR250R。

FZR250R最終カタログ

こうして振り返ってみるとFZR250Rの系譜はヤマハ再興の系譜とも言えますね。

主要諸元
全長/幅/高 1990/685/1100mm
シート高 735mm
車軸距離 1375mm
車体重量 146kg(乾)
燃料消費率 51.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 14.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 249cc
最高出力 40ps/14000rpm
最高トルク 2.6kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-17
後130/70-17
バッテリー YB10L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.7L
交換時2.0L
フィルター交換時2.2L
スプロケ 前17|リア56
チェーン サイズ428|リンク130
車体価格 599,000円(税別)
系譜図
FZ250フェーザー 1985年
FZ250PHAZER
(1HX/1KG)
1986FZR250 1986年
FZR250
(2KR/2RG)
3HX 1988年
FZR250
(3HX)
3LN 1989年
FZR250R
(3LN)
1KT 1991年
ZEAL
(3YX)
3MA 1993年
FZR250R
(3LN最終)

【関連車種】
CBR250RR/CB250の系譜Bandit250の系譜ZXR250/BALIUSの系譜

FZX250 ZEAL(3NL)-since 1991-

ヤマハZEAL

「HUMAN ORIENTED SPORTS」

FZR250Rのネイキッド版にあたるZEAL。バーハンドルに変更しキレ角を上げ、ダイヤモンド型式の楕円パイプフレームに変更。フィット感はさることながらシート高735mmで足付きが更に良くなりました。

エンジンの方もバルブタイミングの変更、吸排気管の延長、キャブの見直しなどで中低速寄りに変更されています。

ZEALの販促写真

このバイクが誕生した背景として先にもチョロっと言ったけど40馬力規制によるレーサーレプリカブームの失速と、ゼファーを皮切りに始まったネイキッドブームの台頭があります。ホンダのJADE/HORNET、スズキのCOBRA、カワサキのBALIUSなどと同じ生い立ちですね。

言ってしまえばレーサーレプリカを使い回して台数を稼ごうという事なんだけど、そんな中でもヤマハのジールはかなり力を入れていた印象があります。

ジールラフデザイン

見紛う事のない車体デザインはご存知GKデザインが手がけたものなんですが

「新たな価値観を持つデザイン」

がデザインコンセプト。

イメージしたのは「ジャンプするイルカ」だそうです。独創的ですね。

ジールカタログ

販促の方でもジールのイメージに合うと爽やかイケメンの加勢大周を起用し、カタログのみならず青山ベルコモンズのポスターや映画「シャイなあんちくしょう」でのタイアップ宣伝までしました。

ジール広告

翌年にハンドルホルダー変更やマフラーのメッキ化などの年次改良をしたものの鳴かず飛ばずで生産終了。

4st250レプリカのネイキッド版としては一番力の篭ったバイクと思ったんですけど・・・ちなみにマフラーは2本出しのように見えますが実は繋がっています。

主要諸元
全長/幅/高 1990/715/1045mm
シート高 735mm
車軸距離 1370mm
車体重量 145kg(乾)
燃料消費率 51.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 249cc
最高出力 40ps/12000rpm
最高トルク 2.7kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54H)
後140/70-17(66H)
バッテリー YTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7E/CR8E/CR9E
または
U22ESR-N/U24ESR-N/U27ESR-N
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.7L
交換時2.0L
フィルター交換時2.2L
スプロケ 前17|リア57
チェーン サイズ428|リンク130
車体価格 539,000円(税別)
系譜図
FZ250フェーザー 1985年
FZ250PHAZER
(1HX/1KG)
1986FZR250 1986年
FZR250
(2KR/2RG)
3HX 1988年
FZR250
(3HX)
3LN 1989年
FZR250R
(3LN)
1KT 1991年
ZEAL
(3YX)
3MA 1993年
FZR250R
(3LN最終)

JOGYV50/C/Z/H(5BM/5EM/5GD)-since 1997-

YV50

「G CONCEPT」

発売から15年、累計生産台数270万台となった頃に登場した六代目のYV50型。

3つのGを元に大変貌を遂げました。

TMレボリューションとJOG

ちなみに起用されたのは今もTVで活躍中の西川さん。

それより3つのGですが、1つ目のGはG-TANK。

燃料タンクをアプリオから更に+1Lで暮らす最大級となる7Lものタンク容量を確保。燃費も6%向上しアプリオの武器だった航続距離224kmを大幅に超える274kmになりました。

そしてもう一つありがたいのが合わせてオイルタンクも1.4Lに大幅アップしたこと。

「警告灯が点いたから1L缶買ったのに全部入らなかった」

「全部入れようと思ったら溢れて悲惨な事になった」

っていう2stあるあるを回避。

2つ目のGはG-LOCK。

キーロック

当時としてはまだまだ珍しかったキーシャッターを装備。

さらにハンドルロックとリアホイールロックを装備し、万が一シャッターを開けられても安心ガード。

そして3つ目のGはG-BOX。

YV50メットイン

23Lというとてつもない大容量メットインスペースに進化。

ヘッドライトもカゴを付けた際に遮ってしまわないようにボディ埋め込みになり、カゴ付きグレートだったミセスジョグことジョグポシェも1999年からはこのYV50ベースに。

ジョグポシェ

なんだかジョグなのに一気にファミリーバイクになってしまいましたね。

でもこれは実用性を第一にしたアプリオの後継という立ち位置だったからで、若者向けのスポーツモデルはちゃんと別に用意されました。

YV50ZR

「ジョグと言えばハンドルマウントライトだろ」

という人のためというかジョグの伝統を守ったスポーツモデルZの二代目JOG-ZII。

そう思っていた人が多かったのか非常に人気で1999年からはこのZ-IIが標準のJOGに昇格。

ちなみに読み方は”ゼッツー”ではなく”ゼットツー”です。紛らわしいですけどね。

※YV50Z/5EM1~2|JOG ZII & JOG(7.2馬力)

※YV50Z/5EM3|JOG ZII&JOG(6.8馬力)

※YV50H/5GD|JOGポシェ

主要諸元
全長/幅/高 1660/625/1025mm
シート高 710mm
車軸距離 1160mm
車体重量 64kg(乾)
燃料消費率 50.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 7.0L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 6.8ps/7000rpm
最高トルク 0.72kg-m/6500rpm
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前後3.00-10(32J)
バッテリー GT4B-5
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BPR7HS
推奨オイル ヤマルーブ
スポーツ(10W-40)
または
スタンダードプラス(10W-40)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
1.4L
スプロケ
Vベルト 4JP-17641-00
車体価格 142,000円(税別)
※スペックは5EM1
系譜図
27V 1983年
CE50E/ES
(27V/48F/1KX/1RN/2EX)

CG50 1987年
CG50E/ED/ES/Z
(2JA/2TA/2TE/3CP)
CY50 1989年
CY50/D/H/HS/Z
(3KJ/3RY)
YG50 1991年
YG50/D/Z/ZS/EX
(3YJ/3YK)
YJ50 1994年
APRIO
YJ50/EX/S/R
(4JP/4LV/5AU)
YV50 1997年
YV50/C/Z/H
(5BM/5EM/5GD)
CV50 2001年
CV50/A/R/ZR
(5KN/5PT/5SU/5SW)
CE50 2007年
CE50/D/P/ZR
(3P3)
CEH50 2018年
CEH50/D
(B3K)

JOG APRIOYJ50/S/SP/EX(4JP/4LV)-since 1994-

YJ50

「Standard」

先代と併売する形で登場したので五代目なんだけど派生と言った方がしっくり来るアプリオこと4JP型。

このモデルは成熟してきた市場のニーズにあった原付というのがコンセプト。

最大の特徴はクラストップとなる6Lの燃料タンクと大容量のメットインスペース。そして今でこそ当たり前なメインスイッチ兼メットオープナーを初めて採用したスクーターだったりします。

アプリオの装備

とにかく使い勝手を第一にという配慮が随所に施されており

『スタイルのジョグ、使い勝手のアプリオ』

という棲み分けでした。

ちなみにアプリオはその快適装備の充実もあってディスクブレーキタイプのEXや質感を高めたスペシャルなどJOGに負けず劣らずバリエーションが色々あったんですが、そんな中でも紹介しておきたいのがタイプ2と呼ばれるモデル。

アプリオ タイプ2

一見すると何てことないアプリオに見えるんですが、チラリと見えている赤い冷却ファンからも分かる通りこれZRと同じ7.2馬力のスーパーZエンジンを積んだアプリオ。

見た目は至って地味で便利なアプリオ・・・だけどメチャクチャ速いっていうマニア向けなモデルでした。

1996年にキャブとヘッドライトの見直し、2001年に盗難防止装置とブレーキの見直しが入ったんですが、それよりもアプリオで忘れてはいけないのがカタログに起用された方。

カタログ写真

ゴン中山さんです。ちなみに写真のアプリオは限定のジュビロ磐田カラー。

当時はJリーグ全盛期でテレビCMもバンバン打っていたので覚えている人も多いのではないでしょうか。

※YJ50EX/4LV1|アプリオEX

※YJ50S/4LV2~4|アプリオType-II

※YJ50S/4JP|アプリオ限定カラー

※YJ50SP/4JP|アプリオスペシャル

※YJ50R/5AU|ビーノ

主要諸元
全長/幅/高 1615/630/1000mm
{1635/630/1020mm}
シート高 715mm
{730mm}
車軸距離 1135mm
{1150mm}
車体重量 61kg(乾)
{66kg(乾)}
燃料消費率 68.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 6.0L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 6.8ps/6500rpm
{7.2ps/7000rpm}
最高トルク 0.75kg-m/6000rpm
{0.74kg-m/6500rpm}
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前後80/90-10
{前後90/90-10}
バッテリー GT4B-5
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BPR7HS
[BPR6HS※93~96]
推奨オイル ヤマハ純正スーパーオイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
1.4L
{0.8L}
スプロケ
Vベルト 3KJ-17641-00
[4JP-17641-00※96以降]
{3VP-17641-00※TypeII}
{4JP-17641-00※97~TypeII}
車体価格 142,000円(税別)
{149,000円(税別)}
※スペックは4JP
※{}内はTypeII
系譜図
27V 1983年
CE50E/ES
(27V/48F/1KX/1RN/2EX)

CG50 1987年
CG50E/ED/ES/Z
(2JA/2TA/2TE/3CP)
CY50 1989年
CY50/D/H/HS/Z
(3KJ/3RY)
YG50 1991年
YG50/D/Z/ZS/EX
(3YJ/3YK)
YJ50 1994年
APRIO
YJ50/EX/S/R
(4JP/4LV/5AU)
YV50 1997年
YV50/C/Z/H
(5BM/5EM/5GD)
CV50 2001年
CV50/A/R/ZR
(5KN/5PT/5SU/5SW)
CE50 2007年
CE50/D/P/ZR
(3P3)
CEH50 2018年
CEH50/D
(B3K)

JOG YG50/Z(3YJ/3YK)-since 1991-

YG50

「クオリティ&スポーティ」

リアが少し丸くなったネクストゾーンこと四代目JOGの3YJ型。

MFバッテリーの採用でスペースを更に拡大、更にモールサイドカバーを大きく拡充しプロテクション性も向上。

カラーリング

多彩かつ奇抜なカラーリングも順当に進化。

でも一番の変更点は16mmの大径キャブとワイドレシオVマチックを搭載した

『スーパーZエンジン』

と呼ばれる7馬力エンジンを搭載した事。

翌年の92年には初代ZモデルことJOG-Z/3YKも登場。

カタログ写真

ストップランプ付きスポイラーにセリアーニタフォークにディスクブレーキ、更にキャリパーはブレンボという原付にあるまじき豪華さ。

しかしこのYG50で何よりも紹介しないといけないのが

「JOGといえばコレ」

と言う人も多い95年登場のZR。

ZR/3YK

クラス最高となる7.2馬力エンジンにリザーバータンク付きサスペンションとハイマウントスポイラーを備えたJOGのトップグレード。

フルスペックJOGとして多くの若者を釘付けにしました。

反町隆史JOG

ちなみにカタログには反町隆史さんが起用されています。

※YG50D/3YJ|JOGトランク

※YG50EX/3YJ|JOG EX(ディスク&ブレンボ)

※YG50Z/3YK1~6|JOG Z

※YG50ZS/3YK|JOG ZS(Zのツートン)

※YG50Z/3YK7~A|JOG ZR(7.0馬力)

※YG50Z/3YKB|JOG ZR(6.8馬力)

主要諸元
全長/幅/高 1615/610/990mm
[1625/660/1020mm]
シート高 715mm
[750mm]
車軸距離 1115mm
[1130mm]
車体重量 62kg(乾)
[66kg(乾)]
燃料消費率 55.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 4.0L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 7.0ps/7000rpm
[7.2ps/7000rpm]
最高トルク 0.73kg-m/6500rpm
[0.74kg-m/6500rpm]
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前後80/90-10(34J)
[前後90/90-10(40J)]
バッテリー GT4B-5
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BPR7HS
推奨オイル ヤマハ純正スーパーオイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
0.8L
スプロケ
Vベルト 3KJ-17641-00
[3VP-17641-00/
4JP-17641-00※97以降]
車体価格 134,000円(税別)
[168,000円(税別)]
※スペックは3YJ
※[]内は94ZR(YG50Z)
系譜図
27V 1983年
CE50E/ES
(27V/48F/1KX/1RN/2EX)

CG50 1987年
CG50E/ED/ES/Z
(2JA/2TA/2TE/3CP)
CY50 1989年
CY50/D/H/HS/Z
(3KJ/3RY)
YG50 1991年
YG50/D/Z/ZS/EX
(3YJ/3YK)
YJ50 1994年
APRIO
YJ50/EX/S/R
(4JP/4LV/5AU)
YV50 1997年
YV50/C/Z/H
(5BM/5EM/5GD)
CV50 2001年
CV50/A/R/ZR
(5KN/5PT/5SU/5SW)
CE50 2007年
CE50/D/P/ZR
(3P3)
CEH50 2018年
CEH50/D
(B3K)

シグナス125/D/Si/SV(4KP/4TG/5CY/5NN)-since 1995-

二代目シグナス

三代目にあたるシグナス125(4KP)

このモデルからは台湾ヤマハ製造となりました。

えーっと、最初にオーナーの方が居たら誤っておきますゴメンナサイ。というのはヤマハらしかぬ不人気車だったから。

シグナスといえば先鋭的なデザインと上質感で長距離も熟せるゆとりあるスクーターって感じだったんだけど、台湾製になってからデザインが・・・いやまあ台湾の人からしたらこれが先鋭的なのかもしれないけどね。

しかも幸か不幸かヤマハは同年にマジェスティを出してるんです。

初代MAJESTY

「大人のセダン」

というコンセプトで言ってみればソレまでのシグナスが持っていたコンセプトの上位互換のようなバイク。しかも大ヒット。

だから原二の方はデザインより実用性だろってヤマハが判断したのかもしれない・・・

でもあまりの不人気っぷりからヤマハは結構テコ入れというか色々出しました。

翌年にはフロントをディスクブレーキにしたスペイシーみたいな三代目シグナス125D(4TD)

シグナス125D

そして1998年にはデザインをガラリと変えて更に実用性を高めるべくコンパクト軽量になった四代目のシグナス125Si、そして2001年にはDとSiのイイトコ取り(ディスクブレーキのSi)な五代目シグナスSVが出ました。

シグナス125SV

シグナスというよりジョグっぽいですねSiやSVって。10インチだからそう見えちゃうのかな。

これらは併売、統合などがあったので○代目というのはちょっと違うんだけどまあ細かいことは気にしないで下さい・・・

しかしこれらのモデル展開でも人気は回復すること無く、125SVが出た2年後にXへとバトンタッチされることになりました。

さてここでシグナスマニアは出てないシグナスがあることに気付かれてると思います。というか私も完全に忘れてました。

それはこのシグナス125より先の1992年に出た台湾シグナス。

その名はシグナスGT150(4DH)

シグナス150

果たして知っている(覚えている)人がどのくらい居るのか疑問ですがちゃんと日本でも発売されました。

実はこのGT150は水空冷エンジンというとってもユニークなエンジンを積んでいます。エンジンのヘッド部分は水冷でシリンダーは空冷。

それにしても、うーん・・・この頃のシグナスは良くも悪くも最もオジサマシグナスですね。

というか何処らへんがはくちょう座の要素が無い。

主要諸元
全長/幅/高 1840/705/1105mm
シート高 755mm
車軸距離 1220mm
車体重量 104kg(乾)
燃料消費率 70.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 7.8L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 10.0ps/8000rpm
最高トルク 1.9kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前後3.50-10-51J
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7E
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.2L
交換時1.0L
スプロケ
Vベルト 4CW-17641-01
車体価格 279,000円(税別)
系譜図
XC1801982年
CYGNUS180
(25G)
XC1251984年
CYGNUS125
(2YM)
XC125D1995年
CYGNUS125
(4KP/4TG/5CY/5NN)
2003XC1252003年
CYGNUS X/SR
(5UA)
2007XC125X2007年
CYGNUS X/SR
(28S)
2013XC125X2013年
CYGNUS X/SR
(1YP)
2015XC125X2015年
CYGNUS X SR
(1YP後期)

SRV250 Renaissa(4DN)-since 1996-

SRX250ルネッサ

SRV250の派生モデルになるSRV250ルネッサ。「ルネッサ(復興・再生)」という何としてでもSRの様に定着させたいというストレートなネーミングがプラス。

ブリティッシュカフェレーサーの様なSRV250が上品過ぎて敬遠されていると判断したのか、ポジションを少し前傾にし黒基調でシートカウルを一体とした事でちょいワル感が出ているイタリアンカフェレーサーのようなモデル。

ホイールリムもアルミからスチールに変更され、バフ仕上げも止めたおかげでSRV250よりも5万円も安い39万9000円になったんですが・・・何が駄目だったんでしょうね。

RENAISSAカタログ

本家のSRV250もそうですが、ネオレトロが流行っている今なら間違いなく人気が出ると思いますが・・・SRが成功していてSRVやホンダのVRXが駄目だったのを見るとやっぱりVツインが馴染めない、好きになれない人が多かったという事かな。

今となってはVツインスポーツってホンダのVTRとスズキのSVだけですしね。フルラインナップメーカーとしては扱いに困る(流用しづらい)エンジンというのもあると思いますが。

そういえば2007年のモーターショーで出展され話題になったXS-V1 Sakuraを覚えておいででしょうか。

XS-V1さくら

このバイクのテーマは「日本の美」で、結果的にds250として市販化されたわけですが、どこからどう見てもコレはSRVじゃないかなと思うわけです。

名前だって”S”aku”R”aなんだし絶対そうに違いない・・・もう10年経ちますけど。

主要諸元
全長/幅/高 2060/685/1050mm
シート高 770mm
車軸距離 1390mm
車体重量 142kg(乾)
燃料消費率 55.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 11.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 248cc
最高出力 27ps/8500rpm
最高トルク 2.5kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前90/90-18(51S)
後110/90-18(61S)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7HSA
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.0L
交換時1.6L
フィルター交換時1.8L
スプロケ 前15|後45
チェーン サイズ520|リンク106
車体価格 399,000円(税別)
系譜図
XV250ビラーゴ1988年
XV250/SPECIAL
Virago
(3DM)
SRV2501992年
SRV250/S
(4DN)
ルネッサ1996年
RENAISSA
(4DN)
ドラッグスター2502000年
XVS250 DragStar
(5KR/19D)

SRV250/S(4DN)-since 1992-

SRV250

トラディショナルVツインネイキッドのSRV250。カフェレーサースタイルの全く新しいネイキッド。

250cc本格クルーザーのビラーゴ、そして今でいうネオレトロなこのSRV250と、立て続けに新しいジャンルの250を出してきたのは250の需要の多さや広さをヤマハが再認識したからなんですが、このSRV250はただ焼き増ししただけではなく、先に出ていたビラーゴ250のエンジンをベースにしつつも、クランク・ピストン・コンロッドや吸排気を変更しレスポンスを向上。更にエンジンブロックの造形まで変更し各部バフ仕上げという非常に贅沢な250。

Vツインなのに車名に”Single Roadsports”の略であるはずのSRという名前がついているのは、SRの様に長く愛されるバイクになって欲しいという想いを込めて。

SRV250カタログ

「ライダーとは、他人の話には乗らず、自分の思い入れに乗る人種である」

なんてカッコいいキャッチが入っていますが、SRV250は併売していたビラーゴそっちのけで大々的に広告を打たれました。ヤマハがいかにSRV250に賭けていたかが分かりますね。

ヤマハがSRV250で目指したのは、毎日の通勤からちょっとしたツーリングまで軽快にリーンウィズでスポーツを楽に楽しめるバイク。

SRV250S

バフがけされたカバーなどの外見だけでなく、剛性が高すぎないクレードルフレーム、落ち着きのあるハンドリングを生む18インチホイール、Vツインのスリムさを活かした軽い寝かし込み、そしてパルス感を楽しめる狭角Vツインエンジン。

飾って良し、乗って良し、弄ってよし。250の強みを存分に奮った大人の250でした・・・。

が、残念ながら人気は出ず。

SRV250Sカタログ写真

翌年にはシートとステムベアリングに変更が入ったほか、サブタンク付きリアサスペンションやローハンドル、バイザーに塗り分けタンクとメッキが施されたSモデルが、ビジネスマン向けにセンタースタンドとリアキャリアが付いたTモデルが追加されました。

主要諸元
全長/幅/高 2095/720/1055mm
[2095/720/1105mm]
シート高 760mm
車軸距離 1390mm
車体重量 144kg(乾)
[146kg(乾) ]
燃料消費率 56.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 248cc
最高出力 27ps/8500rpm
最高トルク 2.5kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前90/90-18(51S)
後110/90-18(61S)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7HSA
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.0L
交換時1.6L
フィルター交換時1.8L
スプロケ 前15|後45
チェーン サイズ520|リンク106
車体価格 449,000円(税別)
[479,000円(税別)]
※[]内はSモデル
系譜図
XV250ビラーゴ1988年
XV250/SPECIAL
Virago
(3DM)
SRV2501992年
SRV250/S
(4DN)
ルネッサ1996年
RENAISSA
(4DN)
ドラッグスター2502000年
XVS250 DragStar
(5KR/19D)