RVF(RC45) -since 1994-

RC45

「歓声は私のものだ。」

VFR750R/RC30の後継モデルになるRVF/RC45です・・・って多分

「RVFがワークスで、RVF(RC45)が市販車で・・・」

と混乱している人もいると思うので時系列で簡単に説明。

RVFの系譜

だいぶ端折ってますが大体こういう感じです。

ワークスマシンと同じRVFという名前を付けてしまったからややこしいですね。まあ一般的にRVFといったらこれか400のNC35です。

RC45とNC35

ハンサムなのが400、可愛い目をしてるのが750です。

ライト形状が違うのは確か海外での規制やレースの関係だったかと。

RC45コンセプトスケッチ

さて、このRVF/RC45は先代にあたるVFR750R/RC30と同じようにスーパーバイク(市販車ベースのレース)で勝つため開発されたバイクです。

ちなみにプロジェクトリーダーだったのはVFR750R/RC30と同じ本多さん。

しかし本多さんが

「RVF/RC45はアルミトラスフレームにする」

と言い出した事でモメてしまい、本多さんが相変わらず折れなかった為にプロジェクトリーダーを解任され企画が頓挫。結局本多さんは勝てば何しても許されるHRC(レース部署)へ出向になったんだそう。

RVF/RC45

代わりに堀池さんという方がプロジェクトリーダー(以下PL)となり開発されました。

この本多さんが外れた経緯や、後継(二代目)である事からRC45というネームバリューはVFR750R/RC30よりは少し落ちるのが正直な所です。

でもですね、というかですね、これVFR750R/RC30の後継とは思わない方が正しいかと思います・・・コンセプトが全然違うんですよ。

RC30とRC45

確かにRVF/RC45はVFR750R/RC30の後釜です。

RVF/RC45には解決しないといけない至上命題が二つありました。

一つはフレームです。

RVF/RC45

この頃になるとレースの舞台がTT-F1(耐久レースの延長線上)からWSB(ワールドスーパーバイク)へ完全移行しつつあったんですが、そこで問題となったのがフレーム。

WSBはTT-F1と違ってフレームの変更が禁止されているんです。つまり市販車の段階で激化するレースを戦い抜くフレームを持たせる必要があった。

RVF/RC45フレーム

だからRVF/RC45では一からフレームを作り直しました。

具体的に言うとメインチューブのサイズを縦長に変更することで縦剛性は上げつつ、横方向の剛性を落としてコントロール性を向上。反対にスイングアームは縦も横も捻れも15%ほどアップ。

もちろん先代に引き続きHRC製(HRCの金型)のもの。

そしてもう一つはエンジン。

RC45エンジン

厳しいパワー競争に対抗するためワークスチューンではなくHRCキットのみで150馬力を叩き出すポテンシャルを持たせる事を目標に開発。

そしてその為にはRC30ベースでは難しいと判断しエンジンを一から作り直す事に。

エンジンヘッドからクランクまで全て新しくなったのですが、中でも特徴的なのがV4シリーズとしては初めてボアストローク比を見直してビッグボア化したこと。

RVF750

更にインテークとエアクリーナーボックス容量を拡大するためにキャブレターからPGM-FIへの変更。

もちろんパワーだけでなくカムギアトレインをセンターからサイドにしたことでエンジンをコンパクト化し、前輪荷重の増加と4kgの軽量化も行っています。

というか本当はそれらだけでなく何もかも変わっているですが、キリがないのでこのへんで。

honda RVF

相変わらずスペシャルなので年産500台限定でお値段は約200万円。

ちなみにこのRVF/RC45の登場を誰よりも喜んだのはレースをしているプライベーターの人たち。自分たちで弄るのが難しい隅々まで手を加えて速くしてくれたわけですからね。

「それでRC30とどう違うんだよ」

って話ですが、RVF/RC45のPLは最初にも言った通り堀池さんという方なんですが、この方はNRの車体設計などずっとHRCに在籍していた市販車とは無縁のレース育ち。

RVF750壁紙

そんな堀池さんがRVF/RC45で掲げたコンセプトはVFR750R/RC30で掲げられた

『打倒RVF(ワークス)』

とは全く違う・・・というかむしろ真逆の

『RVF(ワークス)のスライド』

がコンセプトなんです。

これがどういう意味か簡単に言うと

「RVF(ワークス)を先に造って市販車に持ってくる」

という事。

HRCに長く在籍していた人らしい発想で、HRCスタッフを多く迎えてまずワークスマシンを完成させる。

RC45ワークス

そしてそれを元に市販車(RVF/RC45)を造る形。

だからテストライダーにはワークスライダー(武石さん)まで関わっています。

つまりHRCに対抗するのではなく、HRCと造ったホモロゲーションモデルというわけ。

RVFカタログ写真

堀池PLいわくRVF/RC45は

「HRCのノウハウを正直に反映した市販車」

VFR750Rと名乗らず、ワークスと同じRVFと名乗っているのもこれが大きな理由じゃないかと。

断っておきますがセールストークじゃないですよ。実際RVF/RC45のディメンションはワークスRVFと瓜二つなんです。

RVFのディメンション

堀池PLも

「リアを20~30mm上げるだけでワークスと同じディメンションになる」

と言い切っています。

※公道では操安性を欠いて危ないのでオススメしないとも

RVFをそのまま持ってきた事がセールストークじゃないと言い切れる要素はもう一つあります・・・それはデザインです。

デザイナーはVFRを初め数々の名車をデザインしてきた岸さんなんですが

RVFスケッチ

「デザインしたのはカラーリングくらい」

と仰っていました。

これこそワークスレーサーを持ってきた証。

というのもライバルであるYZR500のPLだった阿部さん曰く、レースマシンにデザイナーは居ないそうです。

何故かと言うとレースマシンというのは

「こうした方が速く走れる」

という事で全ての形が決まってしまうから。

RVFリア

だからそうやって造られたマシンをそのままスライドさせたRVF/RC45も同じ様にデザインの余地がなかった。

ダクトの形状を少し変えようとしたら

「風が引っかかって切り返しが重くなるからダメ」

とHRCからレベルが高すぎて何を言ってるのか分からないクレームが入って諦めたそう。

RVFカタログ写真

つまりこの形は速さを求めた末のもの、言うなればHRCデザインというわけ。

もちろん肝心のスーパーバイクでも1994年に優勝を果たしました。

開発者インタビュー記事:BIKERS STATION 1994/3(リンク切れ※廃刊)

主要諸元
全長/幅/高 2110/710/1100mm
シート高 770mm
車軸距離 1410mm
車体重量 189kg(乾)
燃料消費率 22.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 749cc
最高出力 77ps/11500rpm
[120ps/12000rpm]
最高トルク 5.7kg-m/7000rpm
[7.7kg-m/10000rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前130/70ZR16(61W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー FTX14-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EHVX-9
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.5L
交換時3.6L
フィルター交換時3.7L
スプロケ 前17|後40
チェーン サイズ525|リンク108
車体価格 780,000円(税別)
※[]内は海外仕様
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VFR750F(RC36) -since 1990-

VFR750F/RC36

「THE NEW WAVE SUPER SPORTS」

RC24の後継車になるVFR750FのRC36。先代に紹介したRC30というレースを担うバイクを別に用意したことから、ツーリングスポーツモデルに特化。

具体的にいうとシリンダーヘッドが作り直されていて、バルブ駆動をロッカーアーム式からダイレクト式に変更しコンパクト化。それに合わせて車体全体もコンパクトにされています。

RC36エンジン

とはいうものの元が元なだけあり、カムギアトレインなのは相変わらずですし、VFRの伝統であるプロアームが採用されたのもこのモデルから。

レース技術のフィードバック車という起源からツアラーへ方針転換という、本来狙っていたところとは違う方向へ進むことになったが故の造りですね。でもこれがスポーツツアラー需要の高い欧州などでは非常に良い評価を獲得。

VFR750F/RC36後期

まさに怪我の功名車。

上の写真はエアロダイナミクスを強めたRC36後期モデル。なんかスリットやダクトデザインがスズキっぽい気がしないでもない。

RC36カタログ写真

ただRC36はRC30っていうとんでもないV4マシンが世間を賑わせた事に加え、日本人がV4サウンドを好まないというのが分かった事から日本で作ってたにも関わらずこの後期モデルは国内正規販売も見送りに。

ただこのバイクを知らない人もコレなら知ってる人も良いのでは。

VFR750K教習車仕様

限定解除の試験車両として全国で良くも悪くも大活躍したネイキッドバージョン。ちなみに厳密に言うとコレも白バイ同様にRC37といって型式が違う別バイク。

主要諸元
全長/幅/高 2180/710/1175mm
シート高 800mm
車軸距離 1470mm
車体重量 221kg(乾)
燃料消費率 26.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 748cc
最高出力 77ps/9500rpm
[100ps/12000rpm]
最高トルク 6.6kg-m/9500rpm
[7.4kg-m/10500rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58H)
後170/60ZR17(72H)
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EH-9/CR9EH-9
推奨オイル ホンダ純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|後43
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 839,000円(税別)
※[]内は海外仕様
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

タクト/スタンドアップ(AF51)-since 1998-

AF51

「きれいを、はじめよう。」

フロントディスクブレーキとコンビブレーキが標準になった六代目タクトことAF51型。 コンビブレーキというのは左(リア)ブレーキを握るとフロントも自動で気持ちブレーキをかけてくれるホンダのスクーターではお馴染みの機能。

そんなAF51型ですが、先代のリアスポイラー問題でタクトに求められるモノが利便性や親切設計である事を再確認した為か、再び別体式フェンダーで丸みのある優しいデザインへと刷新。

ステップフロアもフラット形状の広い形に変更され、それまでのディオ系からどちらかというとリード系に寄った形となったのが特徴になります。リアランプもリードそっくりですしね。

AF51リア

また、AF51は98年から強化される排ガス/騒音規制に対応するため、キャタライザーも標準装備。 ちなみにグレードはノーマルとスタンドアップの二種類。

さすがにもうあまり見なくなりましたが、走っているイメージを連想していただけるとお分かりの通りAF51型は保守的な見た目から、先代までは弄られるやんちゃ坊主にもそれなりに需要があったものの、この代からは完全無欠な原付コミューターとなりました。

AF51

さて、ホンダのファミリースクーターの祖であり最年長モデルでもあったタクトですが、2002年にこのモデルをもって一度生産終了となります・・・理由はもちろん2stだったから。
厳しくなる排ガス規制に対し、オイルを燃やす2stが不利なのは言うまでも無い話。ただ、まだまだ対応する事は可能な範疇でした。では何故辞めたのかというと、環境保全を最重要課題ととらえCVCCエンジンまで開発した歴史を持つホンダとして

「よりクリーンな4stに全面的に切り替えていく」

という方針は必然で、それはホンダ製ファミリースクーターの祖であるタクトでも例外ではなかったという話。

主要諸元
全長/幅/高 1665/625/1020mm
シート高 695mm
車軸距離 1170mm
車体重量

70kg(乾)
[76kg(乾)]

燃料消費率 50.0km/L
※30km/h走行テスト値
燃料容量 6.0L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 5.2ps/6000rpm
最高トルク 0.59g-m/6000rpm
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後3.00-10-42J
バッテリー YTR4A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR4HSA
推奨オイル ウルトラ2スーパー
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
1.15L
Vベルト 23100-GZ5-003
車体価格 159,000円(税別)
[175,000円(税別)
※[]内はスタンドアップ
系譜図
AB071980年
タクトDX/フルマーク
(AB07)
AB07後期1982年
タクトDX/フルマーク/フルマークカスタム
(AB07後期)
af091984年
タクト/フルマーク/フルマークS
(AF09)
af161987年
タクトフルマーク
(AF16)
af241989年
タクト/ベーシック
(AF24)
af30-af311993年
タクト/スタンドアップ/S
(AF30/AF31)
AF511998年
タクト/スタンドアップ
(AF51)
af75-af792015年
タクト/ベーシック
(AF75/AF79)

タクト/スタンドアップ/S(AF30/AF31)-since 1993-

AF30

「ライフアップ・タクト」

更に鋭くなり、ますますディオに近いデザインとなった六代目にあたるタクト・タクトスタンドアップ/AF30型とタクトS/AF31型。

カタログのキャッチコピーに倣ってライフアップタクトやライフタクトという愛称で呼ばれていたりします。

そんなライフアップタクトですが

・燃料容量を5Lへ拡大 ※スタンドアップモデルは除く
・フロントサスにアンチダイブ機構を追加
・足つきを改善したシート形状
・エンジンを見直し+0.1馬力
・リアキャリアに樹脂カバーを装着
・プッシュキャンセルウィンカー
・MFバッテリー

などなど現代的な改良となっており、更にこの代ではSというグレードが投入されました。

AF31

特徴はフロントをディスクブレーキにし、走りをかなり意識したモデルになっていること。

ますますディオに寄ったモデルとなった印象なんですが、ホンダとしてはやはりタクトはちょっと大人向けという立ち位置。それを表しているのが樹脂プレートキャリアという一風変わったリアキャリア。

樹脂プレートキャリア

ディオZXのようにリアをスポイラーにすると荷物が詰めずタクトの武器である利便性というコンセプトが損なわれてします。かといって従来のパイプキャリアにすると今度は品位が損なわれ大人向けというコンセプトが破綻してしまう。

そこで考え出されえたのがこのスポイラー風キャリア。これで利便性とデザイン性どちらも取るという面白い形・・・だったんですが、翌年に素グレードは従来のパイプキャリアに変更。

AF30

余り好評ではなかったようですね。

ちなみに走りを意識したグレードだったSもこの一代限りで終了。タクト史の中でもかなりレアなグレードとなってしまいました。

主要諸元
全長/幅/高 1675/615/1025mm
{1675/625/1025mm}
シート高 720mm
車軸距離 1175mm
車体重量

66kg(乾)
[69kg(乾)]
{68kg(乾)}

燃料消費率 49.0km/L
※30km/h走行テスト値
燃料容量 5.0L
[4.5L]
{5.0L}
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 6.1ps/7000rpm
最高トルク 0.65g-m/6500rpm
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後3.00-10-42J
バッテリー YTR4A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR4HSA
推奨オイル ウルトラ2スーパー
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
1.2L
Vベルト 23100-GZ5-003
車体価格 159,000円(税別)
[175,000円(税別)
{169,000円(税別)}
※[]内はベーシック
※{}内はS
系譜図
AB071980年
タクトDX/フルマーク
(AB07)
AB07後期1982年
タクトDX/フルマーク/フルマークカスタム
(AB07後期)
af091984年
タクト/フルマーク/フルマークS
(AF09)
af161987年
タクトフルマーク
(AF16)
af241989年
タクト/ベーシック
(AF24)
af30-af311993年
タクト/スタンドアップ/S
(AF30/AF31)
AF511998年
タクト/スタンドアップ
(AF51)
af75-af792015年
タクト/ベーシック
(AF75/AF79)

Shadow400(NC34) -since 1997-

シャドウ400

「SPIRIT OF THE PHOENIX」

スティードとは別にクラシックモデルとして登場したのがシャドウ。

日本でアメリカンといえば今でこそクラシッククルーザーが標準だけど当時はまだそこまで確立していなかった。

それにホンダはスティードがバカ売れしてたんだけど何でスティードとは別に新しいクラシックスタイルのクルーザーを出したかといえばライバル車の出現があったから。

94年にはチョッパースタイルのイントルーダー400、そして96年にはもはや王道のドラッグスター400が登場。

それまでのライバル不在な状況じゃなくなったんだね。

初代シャドウ400

んでシャドウの特徴なんだけどやっぱりツインサス。

これがねえ・・・何でスティードはリジッド風だったのにシャドウでツインサスにしちゃったのよって話なんですが、ホンダとしてはボリューム感を出したかったみたい。

あと名前の由来ですけど「ワイルド」「渋い大人」のイメージを持たせるためだとか。

主要諸元
全長/幅/高 2455/945/1105mm
シート高 695mm
車軸距離 1625mm
車体重量 242kg(装)
燃料消費率 34.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 14L
エンジン 水冷4ストロークOHC2気筒
総排気量 398cc
最高出力 33ps/7500rpm
最高トルク 3.5kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/90-17(64S)
後170/80-15(77S)
バッテリー FTX14-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9/DPR8EA-9
または
X22EPR-U9/X24EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(SAE10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.9L
交換時2.2L
フィルター交換時2.4L
スプロケ 前16|後44
チェーン サイズ520|リンク124
車体価格 629,000円(税別)
系譜図
nc121985年
NV400Custom
(NC12)
NC261988年
STEED400
(NC26)
NC341997年
Shadow400
(NC34)
NC402000年
Shadow Slasher400
(NC40)
NC44|NC452008年
Shadow400
Classic/Custom
(NC44/45)

NIGHT HAWK250(MC26) -since 1991-

ナイトホーク250

ホンダが付けたペットネームの中でも一二を争うほど普及しなかったのに諦めず復活となったホークシリーズのナイトホーク250。

REBELのエンジンとフレームを使い、キャスター角を立て、同じ年にデビューしたJADE同様にサイドカバーから一体となったシートカウルなどでネイキッドとクルーザーの間の子のような・・・というか先祖返りしたようなスタイリングに。

このバイクはNIGHTHAWK(アメリカヨタカ)という名前からも分かる通りアメリカ市場がメイン。

ナイトホーク250

向こうではそれまでCM200というバイクがあったんだけど、それの後釜として用意された。前後ドラムブレーキにスポークホイールという割り切った形をしています。

対して日本ではビジネスバイクだったCD250Uの後継的な扱い。

ナイトホーク250

ネイキッドブームが起こっていたのでネイキッド版レブルという狙いがあったものと思われます。

ただ日本向けのナイトホークは北米向けと違ってグリメカ製のキャストホイールを装備。

グリメカというメーカーはイタリアにあるホイールやキャリパーといった主に足回りの部品を作るメーカーで、フェラーリにも採用された事があるそう。

ナイトホーク250

一級品のホイールを履いているモダンな実用バイクと言っていいのか、実用性を兼ね備えるモダンネイキッドと言いのか分からない何とも不思議なネイキッド。

しかし残念ながらこれがホークシリーズ最後のモデルとなりました。

主要諸元
全長/幅/高 2090/755/1090mm
シート高 745mm
車軸距離 1425mm
車体重量 145kg(装)
燃料消費率 50.0m/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16L
エンジン 空冷4サイクルOHC二気筒
総排気量 233cc
最高出力 21ps/8500rpm
最高トルク 2.0kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前90/100-18(54S)
後120/90-16(63S)
バッテリー FTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR6HSA
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.6L
交換時1.4L
スプロケ 前14|後33
チェーン サイズ520|リンク104
車体価格 349,000円(税別)
系譜図
CB2501968年
CB250シリーズ
(CB250)
MC041980年
CM250T
(MC04)
MC061981年
250T Master/LA Custom
(MC06/MC07)
MC131985年
REBEL
(MC13)
MC261991年
NIGHT HAWK250
(MC26)
MC492017年
REBEL250
(MC49)

NS-1(AC12)-since 1991-

NS-1

「フルサイズ50スポーツ」

NS50Fの後継としてNSR50/80と併売する形で登場したNS-1/AC12型。

先に登場し紹介したNSR50と同じくツインチューブフレームなものの、前後17インチホイールを履きギア比もクロス気味に設定されたフルサイズのスポーツモデル。

NS-1最大の特徴は何と言っても原付初となるこれ。

メットイン

バコッと開いてフルフェイスヘルメットが入るか入らないかくらいのメットインスペース。ヘルメットの義務化に合わせた配慮。

ちなみに燃料タンクはシート下です。

速いだけでなく大容量の物入れまである正にオールマイティに使える原付スポーツとして非常に人気が出ました。

発売から四年後の1995年にはマイナーチェンジ。

1995NS-1

RVFルックのデュアルヘッドライトに変更され、電装系も改良。

更に97年モデルからはフレームとホイールをブラックアウト化。

1997NS-1

NS-1は車体価格がかなり高かった(約30万円)にも関わらず非常に人気がありました。

それは上のクラスに負けない車格と性能を持った”原付”という敷居の低さがあったから。

NS-1価格

NS-1はとっても偉大な原付です。

それは性能が良かったからでも敷居が低かったからでもなく、その敷居の低さを武器に若者を魅了したから。

1997NS-1カタログ写真

NS-1でバイクデビューした人は間違いなく多いでしょう。

やたらとこの頃の原付(ABCピストンや載せ替え等)に詳しく、またうるさい人が多いのを見れば疑いの余地はないかと。

昨今『若者のバイク離れ』という見出しをよく見ます。

250でも免許代を入れたら安く見積もっても50万円を超える。そんな大金を若者が出せるわけがない。離れていくのも当たり前な話。

そう考える度に、多くの若者にバイクで走る楽しさと弄る楽しさを教えた原付免許で乗れるNS-1を思い出し・・・

NS-1カタログ写真

そしてもうNS-1も、NS-1のようなスポーツバイクも存在していない事を思い知らされる。

※1999年モデルをもって生産終了

主要諸元
全長/幅/高 1905/670/1080mm
シート高 752mm
車軸距離 1295mm
車体重量 101kg(装)
燃料消費率 54.3km/L
[55.3km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 8.0L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 7.2ps/10000rpm
最高トルク 0.65kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前90/80-17(46P)
後100/80-17(52P)
バッテリー FT4L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR7ES
推奨オイル Honda純正ウルトラ2スーパー
オイル容量 1.2L
推奨トランスミッションオイル ウルトラU(10W-30)
オイル容量 全容量0.9L
交換時0.8L
スプロケ 前14|後41
チェーン サイズ420|リンク128
車体価格 279,000円(税別)
[299,000円(税別)]
※[]内は95以降モデル
系譜図
MB501979年
MB50/MB-8
(AC01/HC01)
ラクーン1980年
RACCOON
(AD02)
MBX501982年
MBX50/80
(AC03/HC04)
MCX501982年
MCX50
(AC04)
NS50F1987年
NS50F
(AC08)
NSR501987年
NSR50/80
(AC10/HC06)
MC181991年
NS-1
(AC12)

NSR250R/SE/SP(MC28) -since 1993-

NSR250R/MC28

「公道快速-SPポテンシャルNo.1」

プロアームとなった最終型となるMC28型。

姉妹車である市販レーサーRS250Rが一足先にプロアーム化してたのでそれに準ずる形ですね。

プロアーム

知ってる人も多いと思いますがプロアームというのはELFとホンダによって生み出された技術。

ただそれが採用された理由の一つとしてガルアームの特許問題が絡んでいたりします。

エンジン周りの方も電子制御ユニットの16bit化による点火マップ最適化でPGM-IVに。

チャンバー

そしてもう一つ大きな変更点がカードキーですね。

キーではなくカードというニクいアイテム。

PGMカードリーダー

本体のシリアルとカードのシリアルが一致した場合のみエンジンが掛かります。

そして実はエンジンマッピングもこの中に入っている。

HRCカード

だからノーマルでは規制値である40馬力だけど、別売りのHRCカードを挿せばフルパワー。

KITも組み込むと75馬力にまで跳ね上がります。まあこれを買うには廃車手続きが必要で、灯火系が効かなくなるんですけどね。

ちなみにNSR250Rでよく挙げられるのが最後の最後まで正立フォークだった事。

MC28

これについて調べてみると、実はMC28の開発段階では倒立もテストしていたそう。

しかし倒立を入れてしまうと剛性が高すぎて『しなやかフレーム』のコンセプトに合わないという事が分かり敢えて採用しなかった経緯がありました。

NSR250Rロスマンズカラー

これは乾式クラッチを採用したSEや、マグネシウムホイールを履いているSPモデルも同様です。

ただSEモデルでは先代に引き続き減衰力調整付きののカートリッジタイプですが、SPモデルは新たに新設計のカートリッジタイプタイプの正立が採用されています。

最後に・・・MC28には開発チーム内で掲げた裏コンセプトがありました。

MC28-SP

「裏切らねーぜ(原文ママ)」

というコンセプト。

MC28は出る前の時点で40馬力規制が既に敷かれていました。

しかしNSR250Rというのは”速く走りたい”と思う人達が買うバイク。だから40馬力規制があろうと、その思いを”絶対に裏切ってはいけない”とチーム全員が考えていた。

NSR250R SE

「絶対に裏切らねーぜ」

という裏コンセプトはその意気込みなんです。

わざわざ吸気系も排気系も見直し、一からマッピングを作り直している手間を見ればそのコンセプトが偽りではない事が分かりますね。

ところで

「裏切らねーぜ」

なんてずいぶんと砕けた意気込みだなと思いますよね。

意外に思うかもしれませんが、これはNSR250Rの開発チームが捻くれ者であることを自負するような人たちが集まった小さいチームだった事があります。

確かにNSR250Rは時代を代表する名車・・・しかしそれは我々側から見た時の話で、ホンダ側からすると少なくとも基軸ではありませんでした。

CBR400RとVFR400R

2stレーサーレプリカ全盛期だろうとホンダの基軸はCBRとVFRでした。何故なら”ホンダは4st屋”だからです。

「じゃあなんでNSR250Rなんて出したのよ」

と思いますよね。

これについては当時の責任者だった梨本さんとネモケンの対談に答えがありました。

製造コスト問題に対する話の中でNSR250Rの造りに対するコストについて聞かれ

「あれはホンダファンの期待に応えるためのバイク。」

とコストには一切触れないお茶を濁すような答え。

結局NSR250Rというバイクはホンダが造りたくて造ったバイクではなく、ホンダファンが望んだから造ったバイクという事です。

そうして造られたNSR250Rは多くの熱心なホンダファンに愛されました。

それが如実に現れてたがこのMC28時代、レーサーレプリカの晩年です。

1994年式NSR250R SP

NSR250Rは基本設計が大きく変わる事は無かったので、晩年になると最速とは言い難いものになっていました。

にも関わらず一般ユーザーはもちろん、速いことが大正義のレース活動をする人たちですらNSR250Rばかりだった。

これが何故かと言えば、口コミ、特性、カスタム、トラブルシューティング、全ての情報においてNSR250Rが圧倒的だったからです。

ホンダNSR250R

ファンが望んだ事で生まれ、ファンが支える事でモデルチェンジを繰り返し、ファンが世話する事で最後の最後まで戦えた。

NSR250Rはホンダファンのための、ホンダファンによるレーサーレプリカでした。

主要諸元
全長/幅/高 1970/650/1045mm
シート高 770mm
車軸距離 1340mm
車体重量 153kg(装)
[157kg(装)]
{156kg(装)}
燃料消費率 22.2km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16L
エンジン 水冷2サイクルV型2気筒
総排気量 249cc
最高出力 40ps/9000rpm
最高トルク 3.3kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6段リターン
タイヤサイズ 前110/70R17(54H)
後150/60R17(66H)
バッテリー FT4L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR8ECM/BR9ECM/BR10ECM
または
W24EMR-C/W27EMR-C/W31EMR-C/
推奨オイル ウルトラ2スーパー
オイル容量 1.2L
推奨トランスミッションオイル ウルトラU(10W-30)
オイル容量 全容量0.8L
交換時0.7L
スプロケ 前15|後44
チェーン サイズ520|リンク110
車体価格 680,600円(税別)
[720,000円(税別)]
{800,000円(税別)}
※[]内はSE
※{}内はSP
系譜図
MVX250F1983年
MVX250F
(MC09)
NS250R/F1984年
NS250R/F
(MC11)
MC161986年

(MC16)

MC181988年
/SP
(MC18)
MC211990年
/SE/SP
(MC21)
MC281993年
/SE/SP
(MC28)

【関連車種】
TZR250の系譜250Γの系譜KR-1の系譜

NSR250R/SE/SP(MC21) -since 1990-

NSR250R/MC21

「PROSPEC 90’s」

またまた・・・またモデルチェンジしたNSR250R/MC21型。

最大の特徴は何と言っても『への字』をしたガルアームですね。

MC21パンフレット写真

チャンバーの邪魔しないようにスイングアームを避ける為の構造。

もちろんそれ以外にも改良は入っています。

エンジンは新造され、リアタイヤを18inchから17inchへインチダウン、PGMもバージョン3となりました。

ちなみに乾式クラッチと減衰力調節機能付き前後サスなのがSE、それに加えマグホイールを履いているのがSPです。

MC21ディメンション

そんなMC21ですが、最も変わったのがメインフレーム。

”動的剛性バランス”を求めた通称『しなやかフレーム』と呼ばれる新設計のアルミツインチューブフレームです。

具体的に言うと、縦剛性と捻れ剛性は上げつつも、肉厚を減らす事で横剛性を少し落としている。

MC21カタログ写真

これはスパルタン過ぎて一般ライダーが楽しめる領域になかった事を改善するため。

「一般公道でもしっかり楽しめるレーサーレプリカを作りたい」

と先代からのプロジェクトリーダーだった青木さんが考えた結果なんです。

MC21カタログ写真

その狙いからこのMC21は開発チーム内で

「小谷野ワークス」

というアダ名が付けられていました。

小谷野というのは操安テストを担当していた方の名前。国際A級ライセンスを持ち、ワークスマシンNSR250で入賞も果たす程の腕前をお持ちです。

なぜそんなアダ名になったのかというと、MC21の開発において最も大事にされたのが小谷野さんの基準だったから。

じゃあ小谷野さんがどう考えていたのかというと

リアステアリング

「何だか知らない内に楽しいなと思えるリアステアの感覚」

これを絶対に実現させたいと考えていた。

そうして出来たのが『しなやかフレーム』であり

「どのバイクよりもリアステアが決まっているMC21」

というわけです。

ホンダNSR250R/MC21

発売後、MC21がリアステアが一番キマってる様を見て

「してやったり」

と開発チームは皆で密かに喜びあったんだとか。

主要諸元
全長/幅/高 1975/655/1060mm
シート高 770mm
車軸距離 1340mm
車体重量 151kg(装)
[153kg(装)]
{156kg(装)}
燃料消費率 30.2km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16L
エンジン 水冷2サイクルV型2気筒
総排気量 249cc
最高出力 45ps/9500rpm
最高トルク 3.7kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6段リターン
タイヤサイズ 前110/70R17(54H)
後150/60R17(66H)
バッテリー FT4L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR9ECM/BR10ECM
または
W27EMR-C/W31EMR-C
推奨オイル ウルトラ2スーパー
オイル容量 2.0L
推奨トランスミッションオイル ウルトラU(10W-30)
オイル容量 全容量0.8L
交換時0.7L
スプロケ 前15|後40
チェーン サイズ520|リンク108
車体価格 609,000円(税別)
[649,000円(税別)]
{719,000円(税別)}
※[]内はSE
※{}内はSP
系譜図
MVX250F1983年
MVX250F
(MC09)
NS250R/F1984年
NS250R/F
(MC11)
MC161986年

(MC16)

MC181988年
/SP
(MC18)
MC211990年
/SE/SP
(MC21)
MC281993年
/SE/SP
(MC28)

モンキー(A-Z50J後期/BA-AB27)-since 1992-

12Vモンキー

「小さな体で、大きな楽しさ。」

1992年からのA-Z50J後期型。

見た目はほとんど変わっていませんが電装が6Vから12Vになった事から

『12Vモンキー』

と呼ばれています。

モンキーは数年毎に不具合を潰すようなマイナーチェンジを重ねているんですがこの代で

・12V化

・CDIマグネット点火

・カムシャフトにボールベアリング採用

などの大掛かりな変更が施されたことで完成度が非常に高くなり、以降は細かい変更のみなのでモンキーの中で弄るなら一番ベターなモンキーと言われています。

A-Z50Jカタログ

1999年モデルからは排ガス規制に合わせてブローバイガスの還元装置を装着したBA-AB27型に型式が変更。

12Vモンキーも6V世代に負けず劣らず個性的な限定&派生モデルが多いです。

その筆頭となるのがこれ。

モンキーバハ

『モンキー バハ ※初年度は6V』

ランドスポーツとして人気だったBAJAをそのままモンキーサイズに収めたモデル。

BAJAとモンキーBAJA

ちなみにこのモデルは北米向けモンキーであるキッズトレールZ50Rを手がけたプロジェクトリーダーの自主製作がキッカケ。

z50r

日本でもこういったモデル、こういう思わずトレッキングしたくなるモンキーを造れないかと考え、試しにXRのヘッドライトを始めとしたトレール部品を切った貼ったしてみたら意外とイケる事が分かった。

XLRモンキーに

しかしこれだけではどうもインパクトに欠ける。見ただけで思わず走りたくなるには遠い。

そこで

「インパクトといえばBAJAだ」

という事でBAJAの顔を真似てみたら社内でも好評で商品化されたという話。

モンキーバハカタログ

もちろん単に見た目だけBAJAにしただけではなく、ちゃんとヘッドライトやハンドルやフロントフォークにプロテクターを備えてある上にバッテリーレスにまでしている結構本格仕様。

更にホンダのアクセサリー部門であるホンダアクセスもこれに悪乗り・・・じゃなくて応えてこんなオプションを発売しました。

モンキーアフリカ

『モンキーアフリカ』

一体型のビッグタンクと小物入れリアシートに加えてアンダーガードと正にアフリカツインな外装キット。

「ビッグタンクでガス欠とおさらば」

と思いますが実はこれただのカバーで本当にビッグタンクになってるわけではありません・・・完全にお遊び。

ちなみに1988年をもって生産終了となったゴリラも1998年に10年ぶりに復活。

1998ゴリラ

「ただいま。」

「おかえり、ゴリラ。」

という掛け合いが何ともホッコリしますね。

お次はモンキーの限定モデルたち。

二代目ゴールドモンキー

1996年には二代目となるゴールドモンキー。

30周年モンキー

1997年には初代をイメージしたチェックカラーがオシャレな30周年記念車。

ミレニアムモンキー

2000年にはミレニアムを記念して出された特別塗装の新春スペシャルモンキー。

CB1100RモンキーとFTRモンキー

2001年にはCBカラーの由来であるレーサーCB1100Rのカラーと、若者に爆発的な人気だったFTRトリコカラーのモンキー。

CB750FOURモンキー

2002年には説明不要の名車CB750FOURの初期型であるK0カラーのモンキー。

CBXモンキー

2003年にはCBXカラーのモンキー・・・カタログまでパロってる。

スペンサーモンキー

2004年には天才スペンサーカラーに加えてサインシールまで入ったモンキー。

三代目シルバーモンキー

2005年には再びやりすぎモンキーこと銀メッキのモンキー。

そして最後となる2007年には40周年を記念したモンキー。

40周年モンキー

などなど多種多様なモデルが発売されました。

変更点を分かりやすくするため系譜上6Vと12Vを分けていますが、このティアドロップタンク世代は大きく変わることなく実に30年も続いたホンダの中でも異例のロングセラーご長寿モンキーでした。

主要諸元
全長/幅/高 1,360/600/850mm
シート高 660mm
車軸距離 895mm
車体重量 63kg(装)
燃料消費率 90km/L
※定地走行テスト
燃料容量 4.5L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 3.1ps/7,500rpm
最高トルク 0.32kgf-m/6000rpm
変速機 常時噛合式4速リターン
タイヤサイズ 前3.50-8 35J|後3.50-8 35J
バッテリー FTR4A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR6HSA
[CR5~7HSA]
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.6L|交換時0.6L
スプロケ 前13|後31
チェーン サイズ420|リンク74
車体価格 179,000円(税別)
※93年モデル
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125